狼と赤ずきん。






「私は…咲の友達だよ。」




ごめん、これが言いたかったの。




咲は切なく笑う。






「私、今までクスギのこと見下してたんだよ?…」




「うーん、それはちょっと嫌だけど、



でも、私には咲しか友達がいないから。」





咲は目を丸くする。





そして、目がうるみ始める。




咲が何か言おうとしたとたん、咲は誰かに呼ばれる。






「クスギ、ありがとう。」




彼女は顔をタオルを隠して私の前から去って行った。