狼と赤ずきん。





「アハハ、猫の後についていくって白杉らしいなぁ。」



流本は笑う。


これで納得してくれたみたい。


だけど、なんで荒月は私のことかばってくれたんだろう?




「だけどさ、白杉に手を出すのは違反じゃない?」



流本は笑うのをやめて狼をじっと見る。



狼はまた冷たい顔で笑った。


私は凍えないように濃い暖かいお茶を飲む。