咲と別れてから西塔さんと佐倉田さんに 「どうして行かないの!?」と言われた。 二人はやっぱり他人事のように楽しんでいる。 だったら、二人が行けばいいじゃん? でも、そんな勇気ないんでしょ? もぅ声を荒げてそう言いたかった。 それほど腹が立っていた。 いつの間にか流本と咲は仲良くなっていて 私の入る場所なんてないし。 そうだよ。 私の居場所がなくなってしまった。 いや…元からあったのかな? 唯一あるのは本の世界だけ。 でもそれはやはり”仮”の世界で”現実”ではない。