狼と赤ずきん。




「白杉ー!」



廊下のほうから流本が私を呼ぶ。



隣には咲がニコニコ笑っていた。


「ねぇ、3人で荒月の家に行かない?」




咲はいつもの満面の笑みだけど


言ったことは聞きたくないことだった。




「行かない…。」



「ほら、やっぱそう言うと思ったぁ。」


流本が”あ~あ”と声をもらす。