「ごめん、柚。先に帰ってて!今日私が鍵閉めなんだ~」

「わかった~。バイバーイっ」


京子は小走りで道場へ向かった。


「(私も早めに帰ろう・・・)」

今日は先輩に会えなかったから気分が沈んでるし・・・
カバンを肩にかけると


「・・・ん?」


私のカバンの下に「数学 一ノ瀬京子」と書かれたノートがあった。
ダメじゃん京子!
たしか明日も数学あるのに~・・・!


「しょーがないか・・・」


私の足は京子が走っていった跡をたどることになった。
いっつも助けてもらってるからね。