朝早くに目の冷めた私は、風呂にまで入っていた。

久々に手首切ってない…

頭の中でそう考えていると、無性に蓮の笑顔がこみ上げてきた。


「準備万端‼」
鏡の前で、制服を見ながら作り笑いをする。

…こんなの楊貴妃って…。
ってか見た奴居んのかよ?!


ーピンポーンー
「雅ww‼いっくよww‼」
「今行くからwwww。」

~♪
一通のメールが来た。
『flom;蓮』

蓮か…。
『今日は校門で待ってるから♪』
…あっそ。
「通り過ぎるから(笑)」

ただ一言メールを送って、聖奈に手を振り、学校へと歩を進めた。


振りかえって、噂をする奴等、2度見して声をかけようか迷う奴等。

「…雅人気者ーーー‼」
「…聖奈暑苦しい。」
「ゴメン‼」

そんな聖奈の耳からはキラリと輝くダイヤがあった。

「雅ーーーーーーーー‼」

そう叫びながら、蓮が駆け寄ってきた。