ただ、「オマエ」が誰で在るかは記憶している。


鏡に映った、そこに見えるその「モノ」が「オマエ」であり、「オマエ」であった。


人称は無い。

ただの「オマエ」


この得た知識が、何を得るのに使われるかは、解らなかった。


しかし、「オマエ」が何かを知ったオマエは、何故か、違和感に まみれた。


違和感。違和感。違和感………


――――――空白


「オマエ」の中に、埋まらない空白。

何か解らない。


…空洞化。

「オマエ」の中に少量、疑が浮かんだ。



「オマエ」は、















「オマエ」は、


「オマエ」なのか。