人生とは、上手くいかないモノだ。例え敷かれたレールの上を歩むとしても、歩むのは敷いた者でなく、歩む者。思い通りにいくはずがない。


躓き、転び、時に落ち、堕ち、怪我を負い、砕け散る。


迷わずにいられない。それが人生という宿命。

しかし、だから抗うのだ。


抗い、翻弄されながらも綱渡りをし、後悔し、懺悔し、狂い、惑い、突き進む。

それが「生」というモノ。

生という、化け物。


人は生に取り憑かれた化け物なのだ。

想像を絶した世界で、腕一本、二本、足の一本、二本、眼球、舌、鼻、耳――――

五体不満足になろうとも、生きて、生きて、生き狂う。


そういう化け物。人間。サガ。
人は強い。想像以上に強い。


生きる力があるからこそ、「未来」という言葉は生まれた。

生への執着があるからこそ、「輪廻」という言葉は生まれた。

生への恐れがあるからこそ、「心」という言葉は生まれた。



「生」とは、そんな力の塊。