ゴーストオブアイデンティティー

桐は体育座りで壁に寄りかかり、顔を膝の内側に隠した。

「ねぇ、幸福。あなたには私が………どう見える?」


そんな質問をする自分が、桐は情けなかった。

こんな弱気になったのは、初めてかもしれない。



「私って…最低?」


「…下らねえ」

吐き捨て…られた。




「てめえの価値なんざてめえが決めろ。上面良いだけの腐れみたく生きんじゃねぇ」


幸福を解ってしまったからこそ、桐には言葉の重さが響き渡る。

私の価値………


私は、どう、見えるんだろう…



意気地無い人間?

人間の負け組?

アリジゴクに嵌まった蟻?


何にせよ、もがいてはいる。