そして、それに因って生まれた存在を…………………………………………………
















「存在理由の劣等感」
 ゴーストオブアイデンティティー


そう名付けよう。


ここで、筆を置こう。

もう疲れてしまった。

リヒャルトは、狂って自殺した。

和樹は、逃げた。




私……………私は、今日で研究員を辞める。

記憶は消されて、普通の一般人に元通りだ。


だが、宿命が私を導くなら、喜んでその研究員という宿命と、戯れようではないか。

12月24日。





さよなら、私。







古井出 桜