「要するに、これを言いたいんでしょう?」


雑音が増えてきた。もうあまり聞こえない。

しかし闇風の言葉は、はっきりとヤヨに届いた。











「…NO PLAYER FOR THE DYING」
  ノー プレイヤー フォー ザ ダイイング


―生者、誰しも、死、望まず―


わかってくれた。



ぷつりと、それで通話は切れた。

光に向け、照準を合わせる。


「いきます。大好きな可哀想な「私」」


目を閉じて、開ける。

その目は獣。


喧騒の町にやがて、始まりを告げる巨大な銃声が鳴り響いた。