ゴーストオブアイデンティティー

そんな事を考えていたからだろうか。



ドアの隙間から、


廊下の奥の奥。

もう一つ棟があったはずの場所。
粉々に崩れ、触れるだけで瓦礫になりそうな場所に。


カツリという、

軽い、甲高い足音をたて、


真っ赤で真紅の少女が降り立つのが見え、


丁度同時に。

桐の病室に硝子が割れ、


黒を纏った人影が飛び込んできた時。


死神と天使だと、不意に思ってしまった。