『す、すいません。』 あたしはお人形さんの手に捕まってなんとか立ち上がった。 そのときそのお人形さんにボソッと小さな声でこう言われた。 「龍ヶ峰様は私がいただきますから♪ あなたみたいに小汚い召使は何を期待しても無駄ですわよ……」 そして憎しみのこもった笑みを向けられた。 その笑みに思わず背筋に悪寒が走る。 あたしはやっかいな人に敵意をもたれたかもしれない…… ※