目的のモノを手にし、また地下へと戻ると白山はもう自分の仕事をやり終えたらしく壁に背を預けながら俺を待っていた。
「おっせーよ。」
「悪い。そっちは終わったか?」
「俺を誰だと思ってんだよ、のろま。」
少しどころじゃなく頭にくる言葉につっかかりそうになる自分を必死に抑えつつ、俺は口を開いた。
「のろまじゃねーよ。
んじゃそのページの中のこの階の見取り図見せてもらえるか?」
「了解しましたよ、のろま。」
いちいちムカつくことを言う白山の脛を軽く蹴ったあとそのページを開いているパソコンをひったくって眺めた。
「……さっすが俺。」
「いってーな!!つかなんだよそのナルシスト発言。」
相も変わらずムカつくことを言いながら足を抑えてこっちをにらむ白山を見ながらもう俺は口元に笑みが浮かぶのを抑えられなかった。
「優花の場所。絞られたぞ。」
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