ぐぅっ……っといきなり絞められた首から変な音がでた。
嘘……でしょ………?
気道が締まる
酸素が取り込めない
肺のなかにあった空気の酸素さえパニックで取り込めなくなる
…あたまが………ぼーっとする………
相手の肩を押していた両手から力が抜け床にべたっと崩れ落ちた。
意識が朦朧としてもうなにも考えられなくなったとき耳の奥で声がした。
「おい、百合香やりすぎ。あとは薬に任せとけ。意識飛ばすだけで殺すわけじゃないんだからな。」
その瞬間首から手がばっと離れ気道にいきなり空気が入った。
朦朧としてた意識がいきなりはっきりしたと思ったら前嗅いだことのあるあの嫌な薬の匂いが脳天を直撃した。
そしてもう一つ。
あの柑橘類の匂いも………
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