「これより勝負を開始したいのですが、その前にルールを一通り説明いたします。」
ｶｰﾄﾞを切る人(ﾃﾞｨｰﾗｰっていうんだっけ？)は静かに口を開いた。
決して大きな声ではないのに広間によく響き渡った。
「ﾉｰﾏﾙなﾎﾟｰｶｰのルールとは少し異なります。
ﾁｪﾝｼﾞ(ｶｰﾄﾞの入れ替え)は一回のみ。
普通ならここで掛け金をつんでいただくのですが、今回は運の勝負ということでﾁｪﾝｼﾞした後ｶｰﾄﾞを見せていただき、より強い方の勝ちとなります。
ちなみにいかさまをしたと発覚した場合は即刻この学園から出ていただきます。」
そして一回お辞儀をするとポケットからまだ封を切っていない真新しいﾄﾗﾝﾌﾟを出し、手慣れた様子でｶｰﾄﾞを開けｼｬｯﾌﾙしはじめた。
ｼｬｯｼｬｯとｶｰﾄﾞがこ擦れ合う音だけが響く。
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