「ま、とりあえず戦うまではいつもどおり過ごそうぜ。んじゃ。」 扉の前で白山はそう言うと俺に背をむけて手をヒラヒラと振りながら階段を降りていった。 残った俺は唇を一回手の甲でぬぐい、まだわずか残っていたぬくもりを拭いとってゆっくりと歩きだした。 雑念を振り払うようにまっすぐと、力強く一歩を踏みしめた。 ※