真っ暗になってすこしいくと目の前に小さな蝋燭に照らされた扉があった。
俺は一回深呼吸をするとゆっくり扉を開いた。
扉からこぼれた灯りが明るすぎて俺は目をつぶった。
「………りゅう…がみ……ね?」
光の中から久しぶりに聞く愛しい声が聞こえる。
眩しさを我慢して目をあける。
「優花……。」
久しぶりに見た優花はふわふわの白いロリータをきて片手になぜかぬいぐるみを持ち、こちらを不思議そうに見つめていた。
…………やばい…。
白山の忠告の意味を理解した。
「お前……その格好………」
そうつぶやくと優花は顔を真っ赤にして口を開いた。
「ゃ、その、理事長さんが、その………
似合わない……よね、いや、わかってんだけどさ……」
はにかみながらあごをちょっとひいて上目遣いにこちらを見つめる。
………今なら何日かぶりに獲物の羊を目の前にした狼の気持ちがよくわかる。
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