………………ながい…… まだ5分しかたっていないのに俺には何十時間もたったように感じた。 さっきから一秒に何回時計をみているんだろうか。 俺は自分を落ち着かせるために一回深くため息をつくと頭をかきむしった。 「あら、あと30秒だわ。 そろそろ読んでくるわね。」 理事長はそう言うと階段へと姿を消した。 しばらくはヒールのカツカツという音がしていたのにいつのまにかその音も闇に溶け、俺は静寂に包まれた。 ※