そいつをつれて廊下に出て、エリートクラスの扉をしめる。
「あ、あの………龍ヶ峰様………?」
なんとか理性でくっついてた仮面が口を開くたびにぼろぼろと剥がれ落ちていく。
「僕の……召使の場所本当に知らないんですか……?」
「あ、はい!!」
「でもさっきの方が貴方と一緒に居たと……」
「す、少しだけですわ!!
ちょっとお話しただけで……あ、あんな薄汚い召使と誰が長話しなんて……」
“薄汚い”…………?
その言葉を聞いた瞬間にかろうじて少し残っていた仮面がはらりと剥がれ落ちた。
俺はそいつの顔の横の壁に怒りにまかせて手加減無しに手をついた。
ダンッという鈍い音が二人しかいない廊下に響く。
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