※ご主人様は完璧王子?※




そんな猫かぶりに全く気付かない馬鹿な女達。

なんだかみててむしゃくしゃしてきた。



いらいらしたときのくせでまた頭をがしがしとかきむしる。
そのあと何気なくポケットに手を突っ込むとなにかが手にあたった。

いらつきながらもとりだすとそこには……部屋を出るときにとっさに突っ込んだ折り紙でできた赤いチューリップ。



開くと控えめな文字の羅列が俺の目にうつった。

それを見ただけで今までのいらいらしてた気持ちが嘘のように静まり、逆になんだか胸があったまった。




しばらくそれを眺めると無性にあいつに逢いたくなり俺はエスカレーターをかけあがった。