「もしもし……?」 弥生の耳に焦った声が響く。 [俺、想だけど、そっちにあいついるか?] 「優花さんのこと?いらっしゃるわよ。」 […………そうか……] 安心したようなため息が携帯から聞こえる。 「あのさ………」 [なんだ?] 「想って優花さんのこと好きでしょ?」 [……は、はぁ??だ、だれがあんなやつをす、す、好きになんかなるだよ!! しかも逢ってからまだ1日もたってねぇんだぞ?!?!] どもりながら答える電話の向こうの龍ヶ峰の額にはうっすらと汗がにじんだ。 ※