「帝、慣れてるねぇ……」

かぐやの髪を布で押さえ、水が無くなったら櫛を通す。この方法が正しいのかは知らないが、この方法なら、かぐやの小袿に水がかかる心配が無い。

「まぁね」

「内裏でもやってたの……?」

「うん。やってたよ」

「女の人の……?」

「うん」

「……ふーん……」

「どうしたの?」

「何でもない」

「本当に?」

「……本当だよ」

「ふーん?」

と言いつつ、かぐやの顔を覗き込む。