帝が目を瞑る。

「はい。目つぶったよー」

「言わなくても分かるよっ!!」

綺麗な顔してるなぁ……良いなぁ……長い睫毛に、筋の通った鼻、それに目を開けていれば見事な切れ長の目……。

俺とは正反対……。

なんとなく……帝の手に触れてみる。

「固い……?」

「どうしたの?」

帝の問い掛けに全く気付かず、指を絡める。

「おっきい……」

帝の骨張った手に対して自分の手はなんてひ弱なんだろう……。


もっと……もっと触れていたい……温かい物に触れていたい……。



気付くとかぐやは帝に抱き付いていた。

「えっ?! ご……ごめんっ!」

急いで帝を見上げると目を開けていない。

ずっと閉じてたのか……。

「ん? 気にしてないよ?」