「お兄ちゃん。」 「お。柚奈、帰ってたのか。お帰り。」 「うん。ただいま。 あのさ、話があるの。」 「おぅ。引っ越しの事だろ?」 「うん。」 「で、どうする?お前がこの二日間考えみて。」 私の思いはもう決まってる。 学校で見たあの夢。 美貴と色々話した事。 この二日間、私は周りの人達の温かさと、どれだけ自分が支えられているかよく分かった。 だから、私は周りの人のためにも、私自身のためにも、前を見るって決めたの。 「私、転校する。」