「おはよっ。柚奈っ」
「おはよう。美貴。」
「…柚奈、また泣いたの?」
「え。」
美貴は私の顔を心配そうに覗きながら、行った。
あれから、お風呂の中で泣いた。
「何で?」
「だって、少し目が腫れてるもん。」
お風呂から上がって必死に目の腫れは治したつもりだったのに……。
美貴には適わないなぁ。
「大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ。
昨日、美貴が正直に話してくれて嬉しかっただけ!」
「ほんと?」
ううん、ゴメン。
ほんとじゃない。
「ほんとだよ。」
「嘘。」
「嘘じゃないよぉ!!」
ゴメンね。
「ほんと?」
「うん。ほんとっ!」
「そっかぁ。」
そう言って、美貴は微笑んだ。
その笑顔は本当に嬉しそうだった。
なのに、私は親友に嘘をついてしまって…。
ギュッ
「柚奈っ?」
「美貴、ありがとう。大好きだよ。」
私は親友に嘘をついた罪悪感と、そんな私にいつも心配してくれる美貴に感謝がいっぱいで、思わず抱きついた。
すると、そっと私の背中に感触をかんじた。
「ううん。私も柚奈の事大好きだよっ!」
ありがとう、美貴。
美貴は私の人生で一番の親友だよ。
でも、私はこんなにも大切な親友に心配をかけて、家族にも心配をかけて…。
本当に今のままの私で良いの?
こんなにも私を支えてくれる人達をまだ心配かけるつもりなの?
今までの私はこんなのだった?
ねぇ、先生はどう思う?