苺のアップリケ


「あった。」

満足そうに振り返り、ベンチの裏を指差す先はじめじめと薄暗い。

蜘蛛とかいそうだな。

そんな思いはお首にも出さずに、僕はひよの隣にしゃがみこんで中を覗いた。

白い指の先に落書きがある。

『こよみのバーカ』

これはひよの。

『ひよちゃん、だいすき』

これは…僕の。

「ひよ、ひどいな。」