夢〜明日への奇跡〜(実話)

私は久しぶりに祖父を独り占め出来る事が何より嬉しかった。

何故いきなり病室に泊まっていいと言われたのかさえ疑問にも思わなかった。
妹や従兄弟達も泊まりたいと泣いていたが1番年上の私だけが許されたことに、ただ嬉しかった。
。 。 。
今思えば危篤の祖父の部屋に泊まる事をすんなり担当医から許可が出た事。

急に祖父と一緒に寝てもいいと言われた事。

祖父が日々痩せていた事

祖父が食事制限されなくなった事

面会出来る時間が増えた事
毎日たえない お見舞いに
来る人

どう考えても病気が軽いとは思えない。

今の私なら病気の事を悟れたのに。。
どうしてみんな隠してたんだろ?

私がまだ子供だし 現実を受け入れられないから?

知っていればこんなに今、後悔しなくてすんだのに。
祖父の病気の事を知らないのは私と祖父だけだった。