夢〜明日への奇跡〜(実話)

私の悪い予感は的中した。
病院の職員用駐車場には和実の車は無かった。
受け付けの人に勤務終わり帰られたと言われた。
自宅に電話してもいないし…。
なんで…
どうして和実が嘘を…。
私に言えない事情でもあるの?
他に好きな人でもいるの?私は車の中で大泣きした。

『滝沢!どーしたんだよ…イケメン野郎帰ったぞ。お前泣いてんのか?』

『源太…。どうしてここに?』

『俺の婆ちゃんがよ階段でこけて骨折しちまってよ今日から入院してんだよ』

『そうだったんだ…。大変だったね。和実に会ったの?』

『喋ってはねーけど急いで帰って行くの見えたからてっきりお前と約束あるのかと思ってた。違うのか?』
『今日…うちの両親に会う約束してたの…』

『電話しても留守電になるし約束の時間にも来なくてそしたらやっと電話きて、そっけなく仕事だから来れないって…
なんかイライラしてる感じだった。
あんな和実初めて…。
喧嘩もしたことないのに…』

『そうだったのか…それで弁当届けに来たって訳か。家には行ったのか?』

『家知らないし…電話はしたけど留守だった』

『家知らねーの?今から心辺り捜すか?俺付き合うよ』

『もし…浮気とかだったらどうしよう…』

『あいつを好きなんだろ?自分の目で確かめるまでは信じてやれよ…
あいつなりの事情あるのかもしれないし。もし浮気とかだったら俺が許さねーから。任しとけ!だから泣くなよ』

『うん!ありがとう。源太って優しいとこあるじゃん(笑)』

不思議と源太の笑顔を見て信じようって思えた。
いつも助けてもらってるね和実に限って裏切る訳ないしね…