目を覚ますと、私の両親、希望苑の源太に祥子が心配そうに私の顔を覗きこんでいた。


『こ…ここは?和実は?』

『和実君は大丈夫よ!麗奈落ちつきなさい!ここは産婦人科よ!あんたが倒れたのと源太君や祥子ちゃんが和実君のお見舞いに来たのが一緒になって二人共一緒に来てくれたのよ』


『そうだったんだ…痛っ!』

私はまた生理の時の腹痛の何百倍の痛みが襲ってきた。


『陣痛よ!麗奈いよいよなのよ!今夢花がこの世に出る準備をしてるのよ!麗奈頑張るのよ!和実君も、じーちゃんもついてるんやで!』


お母さんが力強く手をにぎった。


『ガンバレヨ!ママ!』

源太も祥子も励ましてくれた。


和実…夢花に会えるんだよ

…確か和実…病室で譫言のように

『ゆか…おいで…』

って呼んでた…。


夢花はきっと1番にパパに生まれてくること伝えたかったんだね。

パパ頑張っているんだもんね。
ママも頑張らなきゃ!!