学校を出て少ししたところであたしは止まった。
あーあ……あたし亮放ってきちゃった。
別にいっか。
亮にはあの子がいるし。
もともとあたし邪魔だったみたいだし。
でもなんか、虚しいなぁ。
わかってたことなのに。
いざこうやって目にすると傷付くんだね。
所詮あたしと亮は幼なじみ。
小さい頃から一緒にいただけ。
特別な感情なんて、一種の気の迷い。
今まで通り、“幼なじみ”として接していけばいいのよ。
でも、登下校はできないよね。
ほんと、幼なじみなんてやんなっちゃう……
美麻が言ってた通り、辛いかも。
麻痺してたはずなのになぁ……
また浮き出てきたみたいに、見えない傷がズキンズキンとする。
泣くのを必死に堪え、帰路についた。