社長と私



「別に誰でもいいわけでもないし、男がいなくたって生きていける。
ただ…仕事に生きがいを感じられない人間は、誰か特別な人間が欲しいのよ。
存在してるっていう意味が欲しいの。
他の誰でもない自分じゃないといけない理由が。」

「……………。」

ふぅ。とタバコを吐いて、火を消した。

「仕事で自分の価値を築いてる人にはきっと分からないんでしょうけど。」

「………………。
ま、それに関してはノーコメントだ。
じゃあ質問だが、自分でいる理由とやらは初めて会った俺と寝て見つかるのか?」

頬杖を付きながら、上目遣いで聞いてくる彼にどきりとする。