静かな部屋にカタン、と音が響く。 背中にふわっと暖かさを感じる。 「あ〜、疲れた」 「うん。お疲れ様」 少しだけ香るコロンに包まれて、静かに目を閉じた。 「今日、香苗かわいくねえか?」 「はあ!?」 椅子をくるっと回されて、唇にキス。 そうなんです。 課長の若井さんはあたしの彼氏なんです。 「ちょ、ちょ、ちょ、しごっ、とが…」 唇が離れると、すぐまた重なろうとするからあたしは急いで抵抗する。 「んだよ、つれねーやつ」