「「桜ちゃ~ん」」
「かわいい!」
「写メ撮ってもいい~?」

里奈と一緒に校門を出てすぐ、男の子2人に声掛けられた。

「うっ…」 私は戸惑いと恥ずかしさのあまり、声が詰まる。

隣の里奈は涼しい顔して、男の子達をジロジロ見てる。

「桜に何か用?」

「いや~、ファンになっちゃったんだ」
1人の男の子が顔を赤くしながら私を見る。

「そっ、ありがと。じゃ、私達急ぐから」
里奈はまるで私のマネージャーのように返し、私の手を引いて歩き出した。

「えっ…、ま、またね」
男の子達はボーゼンと立ち尽くしていた。