落ち着いて来たら、だんだん恥ずかしくなって来て。

多分、私の顔も真っ赤だったと思う。

「桜ちゃん…」

彼が私の名前を照れくさそうに呼んだ。
"桜" ずっと彼の声で呼んで欲しかった名前。

呼ばれただけで、私の心臓はキュンキュン言ってる。

そう言えば、何で私の名前を知ってるんだろう?

「何で私の名前を知ってるの?」

そう聞く私に、

彼は照れくさそうに、
そして言い辛そうに…

「花園コンテスト新聞を見たんだ。初めびっくりした。だってキミが写ってるんだから。それも3位だし。桜ちゃんて名前だし」

彼はワシワシと頭を掻きながら、恥ずかしそうに言ってくれたんだ。

「次に会ったら"桜ちゃん"て呼ぼうって思ってたのに、会えなくてなって、毎日に張り合いがなくなって…」

「でもこうやってキミと手を繋げてうれしいよ」