「コタ行くよ!」

私はベッドから飛び起きると、ぐぅ~んと背伸びをし、気合いを入れる。

着替えながら、愛犬"コタ"こと、"コタロウ"に声を掛けると、コタはうれしそうに、尻尾をフリフリ、ピョンピョン跳ねながら私に近付いて来た。

ふふふ…
コタも散歩が待ち遠しいのね。

私のコタは、黒ラブちゃんが産んだ雑種だ。

なので、ラブラドールより全然体は小さいが、中身はラブの血が濃いらしく、ミニラブちゃんで。

とっても人懐っこい。

散歩に行きたくてウズウズしているコタにリードをつけると、随分と寒くなってきて、晴れていてもキーンと澄んだ空気の中、私はマフラーを巻いた首をちょっと竦めながら、外に飛び出した。

今日もあの人に会えるかな。