「悩み事なんて....。」 あたしは答えた。 何か心配ごとがあるわけでもない。 学校が辛いわけでもない。 ごく普通の生活をしている。 でも一つだけ 考えていることがある。 それを言う前に、紫乃は答えた。 紫乃のショートカットが風に靡く。 「浩二先輩のこと?」 本当に紫乃は勘がいい。