あれから私は、毎日朝から夜中まで会社に籠もってひたすら仕事をこなしていた。




涙から聞いたのか、病院に行かなくなって何日か経った時、雅臣さんから電話があった。




『本当にそれで良いの?』




そう聞かれて、私は『はい』と答えた。




そして、涙の部屋に置いてある私の物を送ってください、と頼んだ。




私の部屋にあった涙の物はもう宅配物で送った。




まだ、雅臣さんから送られて来てはいないけれど、送られてきたらもう完全に私と涙は終わりとなる。




それで良いんだ……。



だけど、心の底ではまだどこかで涙が記憶を取り戻してくれる事を願ってる自分がいる。


だからかな……。


いつの間にかあの、約束したイルミネーションの前に来ていた。