「先輩、少し休んだ方がいいですよ!
資料、少し分けてください!
私も手伝いますからっ!」




私のデスクの上に束ねてある資料をいくつか取ろうとする深歩ちゃん。




その手を掴んで資料を彼女から遠ざける。



「いいのよ、深歩ちゃん。私がしたいからしてるの」



「でもっ……先輩、今日クリスマスですよ!?最近毎日朝から晩まで仕事ばっかりじゃないですか!少しは帰って休んでください」




怒ったように私を心配してくれる深歩ちゃん。




ありがたいけれど……。




「深歩ちゃんこそ、デートじゃないの?
私は大丈夫だから、気にしないで上がって?」




しっかりメイクして、可愛い深歩ちゃん。





彼女は頬を膨らまして私を見つめる。





「ダメです!このままだと先輩が倒れちゃいます!
私、先輩が上がるまでここにいますから!」


「デートは……?」


「先輩から帰るまで行きません」