華の恋



「気にしてる?」



「ったく…キスのことばれたくせに
なんで逃げてんだって話だよ。
さっさと自分の気持ち言えばいいのに」



まとめたトランプを華恋の手から
奪い、ケースに戻した。



「勝は華恋のこと好きだよ」



「…え!?」



「昔からずーっと」



昔からって…。



「あいつ結構モテんだよ?
華恋は知らないだろうけど
中等部の頃からいろんな女に
告られてる」



「勝ちゃんが!?」



「けど、誰とも付き合わないのは…
華恋が好きだから」



笑ってるみなと。



本当かな~…?



「信じらんない…」



「本当だよ」



「でも、だったらなんで華恋の告白
無視してんの?」



「嫌なんだって。
華恋が今まで付き合ってきた男と
同じように好きって言われるの」



「…はい?」