華の恋



「…えぇ~…?」



「たまってるけど…
彼女いないから無防備に寝てる
華恋に思わずキスしたんじゃね?」




「勝ちゃんに限ってそんなこと
絶対無いよっ!!」



「どうだかなっ…はいっ!
俺の勝ち~」



話に夢中になってた華恋の手元には
可愛いピエロの絵が書いてある
ジョーカーだけが残ってる。




「…でも…勝ちゃんだもん…。
勝ちゃんが好きでも無い人に
キスなんか出来るはずないよ…」



ベッドの上に乱雑するトランプを
両手でゆっくりまとめる。



「華恋は?」



「え?」



「勝のこと本当に好き?」



「好き」



「どれくらい?」



どれくらい…。



「いっぱい…」



「男として?」



「何でそんなこと聞くの?」



「勝が気にしてるからだよ」