華の恋



「もうっ!何よみなとっ」



「いいじゃん。
勝ばっかりじゃなく、俺とも遊ぼーぜ」



ババ抜きする?って、かばんから
トランプを取り出した。



ってかなんでかばんからトランプ
出てくんのよっ。



「勝に好きって言ってもらえた?」



トランプを配るみなとはトランプと
華恋を交互に見ながら聞いてきた。



「…まだ」



好き…どころか…。



前より冷たくなった気がする。



勝ちゃんの近くにいったら
すぐさけられちゃうし…。



「も~う…勝ちゃんって華恋のこと
本当に好きなのかな~?」



「そもそも…なんで勝が華恋のこと
好きって決め付けてんの」



「だってキスしたんだよ?」



「好きじゃなくてもキスくらい
出来るよ」



「そいうタイプじゃないよ!
あの勝ちゃんだよ!?」



「分っかんねぇぞ?
ああいうタイプだから彼女できないし、
それにもう高1だぞ?
…そうとうたまってたんだよ」



なぜか小声。