華の恋



少しあきれてる杏に腕を組んで
自慢げに言うまこっちゃん。



「この状況で普通に寝てる勝もどうかと
思うけど…」



そう言いながら勝ちゃんのイスを
足でつついてるみなと。



「まぁ、あんた達付き合い長いもんね…。
華恋は勝みたいなのタイプじゃないから
仕方ないけど…
勝が華恋のこと好きになっちゃうのは
自然だと思う…だけど…」



「勝ってこんなんがタイプだったんだ…」



まこっちゃんがそう言うと
一斉に華恋を見つめるみんな。



「俺絶対無理だわ」



「俺も」



「あたしも…こんなめんどくさい女
男だったら嫌だな」



本人の目の前で…それって悪口じゃない?



「友達ならおもしろいけど…。
彼女はねぇ~?」



「正直華恋が他のクラスの奴に
モテる理由が分からん」



ひどっ…。



確かに…華恋はモテる。



…同じクラスの男子以外には…。



他のクラスの男の子にはたくさん
告られるのに、
同じクラスになった男の子には
告られたことは…1度も無い。