華の恋



「勝って華恋のこと好きなの!?」



「ってか勝もまともに恋をするんだね…」



「寝るかスポーツするしか
脳が無い子だと思ってた…」



正直…華恋もそう思ってた。



「ってか…どういう流れで
そうなったのよ」



華恋達を囲む輪をかきわけながら
聞いてきたのは杏。



「えっと…昨日勝ちゃんのベッドで
寝ちゃってて…。
起きたら勝ちゃんが華恋にキスしてたの」



「何?勝、寝こみ襲ったの?」



嬉しそうに言いながら話に加わる
まこっちゃん。



「勝ってそういうタイプ?」



「人は見かけによらねぇなぁ~」



「人を見た目で判断するな。
まさしく勝のためにある言葉だね」



「それでね?華恋、何回も聞いたの。
何で?どうしてキスしたの?って。
…でも、答えてくれなかった」



今日だって…朝早く学校行っちゃうし…
HRも1時間目もさぼってたし…。



「だから聞き出そうと思って」



「ってか…そんなことを今この状況で
聞き出そうとする
華恋もどうかと思うけど…」



「それが華恋だよ」