華の恋



「だって勝ちゃんが!」



「勝が何だよ」



「…起きないの」



「勝が寝てるのはいつものことだろ?
何でいまさら」



そう言いあきれながら勝ちゃんの
隣の席に座った。



「あっ、そこ華恋の席だよ!?
座んないでよっ」



「はぁ!?だったらお前こっちの席
最初っから座ればいいだろ!」



「だってこっちの方が近いでしょ?」



そう言いまた勝ちゃんをゆすった。



「勝ちゃ~ん。教えてよ~」



「ん…」



「ん…じゃなくてっ」



「何?勝に何が聞きたいわけ?」



華恋の机にほおづえをつき聞いてきた。



「…昨日華恋にキスしたの、勝ちゃん」



小さい声でそういうとみなとが叫ぶより
早く、



「はぁぁぁぁぁぁ!?」



と、近くにいたクラスメイトが
一斉に叫んだ。