華の恋



そう言ってギャルのファッション雑誌を
渡してきた衣音ちゃん。



「あっ!ほんとだ可愛い~!!」



…ってじゃれてる場合じゃない。



「ちょっとごめんねっ!」



衣音ちゃんに雑誌を返して勝ちゃんの
前の席に勝ちゃんの方を向いて座り
うつぶせて寝てる勝ちゃんをゆすった。



「ねぇ、勝ちゃん」



いくらゆすっても起きない勝ちゃん。



「勝ちゃん」



さらにゆするとむくっと起きあがり
腕を掴んでた華恋の手を離した勝ちゃん。



そして再びうつぶせる。



「もうっ!起きてよーーーっ
起きろーーーーーっ!!」



寝てる勝ちゃんの耳元で叫んだ。



それでも起きない。



「勝ちゃ~~~んっ」



「うるさい華恋、どけ」



いきなり頭上からふってきた言葉。



見上げると華恋を見下ろしてるみなと。



「そこ俺の席。どけ」