やっぱり…あんだけ泣いても
華恋は華恋だ。
しつこくて…自分の気がすむまで
諦めない。
一生かなわない…。
俺は華恋の頭を自分の体に寄せ、
さっきよりも優しく抱きしめた。
「…本当……」
こんなにどきどきして…緊張して…。
今にも心臓が爆発しそうな感じ。
けど…心地いい。
どきどきうるさいし…痛いけど…
嬉しい。
「あっ…ねぇっ!じゃあ…」
あわてて俺から離れて俺を見つめ、
「彼女にしてくれる!?」
と、笑顔で言う。
まだ濡れてるほっぺたに触れた俺は、
「…する」
それだけ言って華恋にキスをした。
不思議だ…。
今まで寝てるすきにしたキス。
この間道端でしたキス。



