華の恋



華恋が抵抗するのをやめた。



「…気持ちって…」



「……………好きだ」



華恋の耳元でぼそっと言った。



「好きだ…好きなんだよ…
大好きなんだよ」



さっきよりも小さな声で続ける。



「…ほん…と…に…?」



そう言うと俺の方へ体を向けようと
腕の中で体を回転した。



どきっ



また…見上げるな。



しかもそんな顔で…。



俺は華恋の首に腕をまわしたまま
うつむいた。



けど、華恋の方が上手で…
俺の顔を見ようと
体に密着して顔を覗き込んできた。



涙目のまま、



「本当っに本当っっ!!??」



って…さっきの弱弱しい華恋は
どこいったんだよ。



やっぱり笑える。



「あっ!またその笑いっ!ずるいよ?
ねぇ!本当っっ!?」