私は最近のお気に入りのサロペットを着て、ロッカールームを出た


思わず小走りになる


さっきから心臓がドキドキしてて、クーラーがついてるのに暑くてたまんなかった



「お、お待たせ…」

「おっせ~よ!何オシャレしちゃってんの~?」



秋兄が笑いながら車の助手席を開けてくれた


の、乗っていいんだよね…?


「お、おじゃまします」



秋兄の車に乗れるなんて…


きっと今年の運全部使いきったと思う


青いスポーツカーみたいなスリムな車

スタイリッシュって感じ?

車のことなんてわかんないんだけど、なんとなく秋兄に似てる感じがした


「何だよ~。汚くて悪かったな」

「へ?ち、違うよ!思ってないよ!」


私は両手をぶんぶん左右に振った


車からは秋兄の香水の匂いがして、余計に緊張した


両手を振る度に風が起こり、香水の香りが鼻をかすめた