エリートな貴方との軌跡



確かに修平とはまったくタイプが違うけれど、松岡さんは相当モテていると思う。



妹と呼ぶ私に限った事でなく、取引先などで接する女性の扱いが頗る上手い…――




「あー…妹はカワイイって言う方が嬉しいのか――

…って、何でフォロー無しなワケ?」


「呟きたいなら、Twitterでどうぞ――

きっと可哀想な松岡さんでも、誰かがフォローしてくれますから」


「うわっ、妹までご乱心…?」


「ただ今クローズ中なんです、急いでるので」


けれども彼の相手をイチイチしていられない状況では、スルーがベストの選択だ。



PCで今日ラストのメールチェックをしようと、チェアに腰を下ろして操作を始めると。




「えー…、リアル・フォロー希望だし」


隣席の岩田くんが不在である事を幸いとして、チェアに収まってしまう松岡さん。




「…それなら、私の“大切なお姉様”とどうぞ?」


髪を優しく撫でつける彼の所作にも慣れきって、ソレに反応すらしない私だけれど。



「うわっ、それこそ何フォローされるんだ?」


隣のスマイルキラーに笑顔を返せば、彼がピクリと眉根を寄せたのは束の間で。



修平よりもさらに清涼感の強い香りとともに、スッと私の耳元へ近づいて来ると…。




「ベッドの中でだけ素直なトコは、姉妹揃って同じだろ?」


「っ…、ち、ちが…!」


「フッ…、今日はお互いに“大変”そー」


スマイルを浮かべながらのリアル・エロTwitterに、今日もことごとく完敗だ・・・